VoiceOverはサードパーティ製キーボードでも使えるのか
VoiceOverをオンにすると、キーを叩く動作そのものが変わります。指で探して、離すかダブルタップして確定する方式です。これはキーボード拡張より上の層で処理されるため、どのキーボードでも同じように働きます。
使えます。ただしVoiceOverをオンにした時点で、キーをタップしたときの動作そのものが変わります。VoiceOverを動かしたまま新しいキーボードを入れた人が最初につまずくのはここで、紹介動画のとおりに指を置いても文字が入りません。キーボードの不具合ではありません。VoiceOverは、いま有効なキーボードに限らず、端末上のすべてのキーボードの反応の仕方を変えています。
タップしても文字が入らない理由
VoiceOverはオンになった瞬間から画面全体のタッチを引き取ります。キーボードも例外ではありません。一回のタップは「押す」という指示ではなく「いま指の下にあるものは何か」という問い合わせになるので、キーは押されずに読み上げられます。これは端末上のあらゆるボタンで同じです。VoiceOverから見ればキーボードのキーもただのボタンの一つで、キーボード拡張が描いたあと、アクセシビリティの層に管理が渡されています。
実際に文字を入れる方法は3種類
設定 App →「アクセシビリティ」→「VoiceOver」→「入力」→「入力スタイル」に3つの選択肢があり、どれを選ぶかで、純正であれサードパーティ製であれ、キーボードの使い心地がまるごと変わります。
- 標準入力。初期設定です。指をキーの上で滑らせると通過したキーが順に読み上げられ、画面のどこかをダブルタップすると、最後に読み上げられた文字が確定します。
- タッチ入力。探すところまでは同じですが、キーの上で指を離した瞬間にその文字が入ります。二段目の操作が要らないぶん速く、配列が指で覚えられていれば実用的です。
- ダイレクトタッチ入力。キーボードだけを、VoiceOverがオフのときと同じ普通のタッチ面に戻します。キーをタップすればそのまま入力されます。キーボード以外のボタンは従来どおり探してから確定する操作が必要で、この設定はキーボードにだけ適用されます。
キーボード側で増やしたり止めたりはできない
3つの方式はすべて、キーボード拡張の内側ではなく、その上に乗っているiOSのアクセシビリティの層が処理しています。キーボード拡張がしているのは、キーを描き、それぞれに何を表すかのラベルを付けることだけです。VoiceOverはそのラベルを読み上げ、ジェスチャの解釈から確定までを自分で管理します。キーボードの側にはVoiceOverが動いているかどうかを知る手段がなく、どの入力スタイルが選ばれているかも分かりません。ボタンを描くだけで、そのボタンへの接触が何を意味するかはVoiceOverが決めます。この関係は純正キーボードでもまったく同じです。
読み上げの質はラベルで決まる
キーボードによって使い勝手に差が出るとすれば、この部分です。文字キーは表示されている文字がそのまま読み上げられるので違いは出ませんが、記号キー、変換に関わるキー、テーマや設定を開くようなキーは、拡張が何というラベルを付けたか次第で読み方が変わります。ラベルが用意されていなければ、種類の分からない「ボタン」としか読まれません。試すなら、文字キーではなく、削除、改行、キーボード切り替え、記号の切り替えといった機能キーを一つずつ触って、それぞれが役割の分かる言葉で読み上げられるかを確認するのが早いです。
VoiceOverがオンでも変わらないこと
通常の入力から持ち越されるものが二つあります。一つはセキュアな入力欄で、パスワード欄や決済シートにカーソルが入った瞬間、VoiceOverのオンオフに関係なくiOS自身のキーボードに切り替わります。切り替えはVoiceOverがその欄について何か言い始めるより先に済んでいます。もう一つは打鍵音で、VoiceOverが動いていないときと同じく着信/サイレントスイッチに従います。VoiceOverの読み上げとは別のシステム音として扱われるため、二つの音は互いに干渉せず、同時に聞こえます。
よくある質問
VoiceOverがオンだとキーをタップしても文字が入らないのはなぜですか。
VoiceOverが端末全体のタッチを引き取り、キーボードも対象に含めるためです。一回のタップはキーを読み上げるだけの操作になります。画面のどこかをダブルタップすれば読み上げられた文字が確定しますし、設定 App の「アクセシビリティ」→「VoiceOver」→「入力」でより速い方式に変えることもできます。
普段どおり一回のタップで打てる入力スタイルはどれですか。
ダイレクトタッチ入力です。キーボードだけを通常のタッチ面に戻すので、キーをタップすればそのまま入力されます。キーボード以外のボタンは、これまでどおり探してから確定する操作のままです。
サードパーティ製キーボードはVoiceOverに対応するために特別なことをしていますか。
特別な対応は必要ありません。VoiceOverはキーボード拡張の上の層で動き、拡張が描いた各キーのラベルを読み上げ、ジェスチャを自分で管理します。キーボードはVoiceOverが動いているかどうかも入力スタイルも知らず、ただボタンを描いているだけです。
VoiceOverの読み上げと打鍵音が重なって聞こえます。
仕様どおりです。打鍵音はVoiceOverの読み上げとは別のシステム音として鳴っており、二つは独立して動きます。打鍵音だけを止めたい場合は着信/サイレントスイッチかキーボード側の音の設定で調整でき、VoiceOverの読み上げには影響しません。
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