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iPhoneの自動修正が見当違いの語に直してしまうのはなぜか

自動修正は意味を読んでいません。打たれた文字列と辞書の語が何回の編集で行き来できるかを測り、より一般的なほうへ寄せているだけです。短い語ほど外す理由、同じ語が毎回化ける理由、そして一語だけを確実に固定する方法をまとめます。

自動修正は、こちらが気づかないうちに本物の打ち間違いをかなりの数だけ直しています。だからこそ、外したときだけが記憶に残ります。正しく打った語が別の語になる、人名が辞書の好む語に化ける。意図を読み違えているように見えますが、そもそも意図は見ていません。かなり狭い比較を一つ走らせているだけで、その比較が何を見ているのかが分かると、外し方にもきちんと理屈があることが分かります。

見ているのは意味ではなく綴りの近さ

置き換えの材料は綴りの距離です。語を打ち終わった時点——多くは空白か句読点を入れた瞬間——で、iOSは打たれた文字列と辞書の見出し語を比べ、両者が何回の小さな編集で行き来できるかを測ります。一文字抜けている、一文字多い、隣り合う二文字が入れ替わっている。十分に近い語があれば、そちらを採ります。文の意味はこの比較に一切入りません。何を言おうとしたかではなく、何を綴ろうとしたかを当てにいく仕組みだからです。

短い語ほど外しやすい

文字数が少ないほど、その語を他と区別する材料も少なくなり、一回の編集で届いてしまう実在の語が増えます。二文字や三文字の綴りには、同じくらい近い候補がいくつも並びます。それでも自動修正はそのうち一つに決めなければなりません。十文字の打ち間違いなら、そこまで近い語は辞書にほとんど無いので、直し方はほぼ一通りです。長い語を打っているときのほうが安定して見えるのは、これが理由です。

日本語では、まず変換と切り分ける

かな入力やローマ字入力で「違う語になる」と感じたときは、自動修正ではなく変換の側であることがほとんどです。読みから漢字を組み立てる段階では候補が並び、そこから選ぶのは自分です。選んだ結果が意図と違ったのなら、それは候補の並び順と学習の問題になります。一方、英字を打っていて、確定した覚えのない綴りに入れ替わっていたのなら、そちらが自動修正です。同じ「勝手に変わった」でも直し方が別なので、最初に見分けておくと遠回りになりません。

同じ語が毎回同じように化ける

人名、俗語、他の言語から借りてきた語は、はじめから辞書に無いことが多く、そのたびに自動修正はいちばん近い一般的な語へ手を伸ばします。iOSは打たれ方を見て自分用の語彙を育ててもいますが、そこに席が用意されるのは、間違った修正を打ち消す操作を何度も繰り返したあとです。一度でも見逃して修正を受け入れてしまえば、その回は「合っていた」として扱われます。

一語を確実に固定する

毎回同じように化ける語があるなら、覚えてくれるのを待たずにユーザ辞書へ登録してしまうのが確実です。設定 App →「一般」→「キーボード」→「ユーザ辞書」を開き、右上の+から、「単語」の欄に出したい表記そのものを、「よみ」の欄に自分が実際に打つ文字列を入れて保存します。英字の語なら、「単語」と「よみ」の両方に同じ綴りを入れておけば、その綴りがそのまま候補として通ります。

その場で一回だけ直したいなら、置き換わった直後に削除キーを一回押します。文字が消えるのではなく、その置き換えだけが取り消され、打った文字列が戻ります。目の前の一文は直りますが、次に同じ語を打てば同じことが起きます。

学習だけをやり直す

覚えさせた語彙が古くなった、しばらく別の言語ばかり打っていて候補の傾向が偏った、という場合は、学習だけをまっさらに戻せます。設定 App →「一般」を開き、いちばん下にある転送とリセットの項目からリセットの一覧を出し、キーボードの変換学習をリセットする項目を選びます。消えるのは学習した語彙だけで、写真もアプリもアカウントも影響を受けません。

よくある質問

人名を打つと毎回違う語に変わってしまいます。

人名は多くの場合、はじめから辞書に入っていません。そのため自動修正はいちばん近い一般的な語を当ててきます。iOSが覚えるまで打ち消し続ける手もありますが、ユーザ辞書に「よみ」と「単語」の組で登録してしまうほうが早く、以後は候補としてそのまま出せます。

正しく打った語が書き換えられるのはなぜですか。

自動修正は、打たれた綴りと辞書の語がどれだけ近いかだけを測り、近い候補のうちより一般的なほうへ寄せます。その語が文の中で意味として通るかどうかは見ていないので、実在するが使用頻度の低い語が、よく使われる隣の語に負けることがあります。

外した修正を一つだけ取り消せますか。

取り消せます。置き換わった直後に削除キーを一回押すと、一文字消えるのではなく置き換えだけが元に戻ります。二回目からは通常どおりの削除になります。

自動修正を切れば見当違いの修正はなくなりますか。

なくなりますが、自分で気づかない打ち間違いを拾ってくれる保険も同時に無くなります。自動修正だけをオフにし、キーボードの上に候補を出すスイッチはオンのまま残しておけば、勝手な置き換えのない状態で候補だけを使えます。

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