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iPhoneのユーザ辞書に定型文を登録する

メールアドレスや住所、週に何度も送る同じ返信を、短い「よみ」から呼び出せるiOS標準の機能です。登録の手順と、よみの付け方を間違えたときに起きること、そして限界を整理します。

メールアドレス、自宅の住所、いつも同じ書き出しで送る三行の返信。指が覚えてしまうくらい何度も打っているなら、そのたびに全部打ち直す必要はありません。iOSにはサードパーティ製キーボードが登場するよりずっと前から専用の機能があり、しかもその画面を一度も開いたことがない人がかなりいます。

ユーザ辞書とは何をするものか

ユーザ辞書は、短い「よみ」と、それに対応する「単語」を組にして覚えさせておく仕組みです。よみを打てば、登録しておいた長いほうの文字列を呼び出せます。「単語」という名前が付いていますが、実際には一行におさまらない長さの文章でも登録できます。

この仕組みが置かれているのは個々のキーボードの中ではなく、システム側です。そのため、どのキーボードを使っているときでも、またどのアプリで打っているときでも同じように働きます。Apple純正のキーボードでもサードパーティ製のキーボードでも扱いは変わりません。

登録する手順

  1. 設定 App を開き、「一般」→「キーボード」→「ユーザ辞書」と進みます。
  2. 右上の+をタップします。
  3. 「単語」の欄に、呼び出したい文字列そのものを入力するか貼り付けます。メールアドレス、住所、よく使う返信など。
  4. 「よみ」の欄に、短くて覚えやすい文字列を入力します。
  5. 右上の「保存」をタップします。

あとは、どのアプリでもそのよみを打つだけです。日本語入力では変換候補の中に登録した文字列が出てくるので、そこから選びます。英語キーボードで打つ場合は、よみに続けてスペースを入れると置き換わります。

「単語」に入れておくと効くもの

よみの付け方で失敗しないために

よみに、ふだんの文章でも打ちそうな短い言葉を選ぶと、その言葉を打つたびに候補の中へ登録内容が割り込んできます。住所やメールアドレスのように長い文字列を登録した場合、これはかなり目立ちます。

対策は単純で、自分の意思でしか打たない文字列をよみにすることです。記号を頭に付ける、母音を抜いた三文字にする、ふだん使わないアルファベットの並びにするといった具合に、ふつうの文章では出てこない形にしておけば誤爆はほぼ起きません。よみは短ければ短いほど良いというものではなく、他とぶつからないことのほうが大事です。

仕組み上できないこと

これを前提に運用を組み立てておくと、あとで困りません。

一覧から選ぶ方式との違い

キーボード拡張の中には、よみを覚えて打つのではなく、保存しておいた文章を一覧から選んで挿入する形の機能を持つものもあります。考え方は似ていますが、覚える負担をどちらに置くかが違います。ユーザ辞書は思い出せる人にとっては最短で、一覧方式は思い出せなくても目で探せる、という関係です。どちらか一方だけを使う必要はなく、頻度の高いものはユーザ辞書、たまにしか使わない長文は一覧、と使い分けても問題ありません。

よくある質問

ユーザ辞書はサードパーティ製のキーボードでも働きますか。

働きます。ユーザ辞書は特定のキーボードの機能ではなく、システム側に置かれた辞書なので、どのキーボードで打っていても同じように呼び出せます。キーボードごとに登録し直す必要もありません。

今日の日付や相手の名前を自動で入れられますか。

できません。登録できるのは固定の文字列だけで、打った時点で計算されるような値を差し込む仕組みはありません。日付が入る文面を使いたい場合は、日付の部分を空けた形で登録しておき、あとから手で埋めるのが現実的です。

ふつうに打っただけの言葉が置き換わってしまいます。

よみに、ふだんの文章でも使う言葉を割り当てている可能性が高いです。ユーザ辞書はよみが一致すれば働くので、そのつもりがなくても候補に出てきます。記号で始める、母音を抜くなど、うっかりでは打たない文字列に付け替えてください。

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