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サードパーティ製キーボードはiPhoneの位置情報を取得できるのか

フルアクセスと位置情報サービスは、iOSの中でまったく別の仕組みです。フルアクセスが実際に外す制限、位置情報を得るためにその上でなお必要になること、そして何を主張されていても事実を確認できる一画面を整理します。

フルアクセスという名前自体がかなり広く聞こえるので、この疑問が出るのは自然です。あのスイッチを入れるとネットワークにもクリップボードにも手が届くのだから、居場所も分かるのではないか、と。実際にはiOSがこの二つを別の系統として扱っており、片方を入れてももう片方は動きません。どちらも「これでキーボードができることが増える」という感触は同じなので混ざりやすいのですが、間にある距離はきちんと見ておく価値があります。

二つの許可は別の画面にある

フルアクセスはキーボード拡張だけのための設定です。設定 App →「一般」→「キーボード」→「キーボード」から対象のキーボードを選んだ先にあり、キーボード拡張以外のものは何一つこのスイッチの管轄ではありません。位置情報はまったく別の仕組みで、設定 App →「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」に置かれ、端末上のすべてのAppと拡張が同じ土俵に並びます。App ごとのスイッチも、許可の強さの選択肢もそちらが持っています。二つの画面は互いに通じていません。

フルアクセスが実際に外している制限

初期状態のキーボード拡張には、ネットワークもクリップボードもなく、位置情報を使う手段もありません。App 側の希望に関係なく、OSの層で箱に入れられている状態です。フルアクセスが外すのは、その箱のうち次の三つです。

位置情報はこの三つに入っていません。フルアクセスがするのは、位置情報を含む一部のシステム機能について「そもそも問い合わせることすらできない」という一律の禁止を解くところまでで、実際に使うには別途その機能自身の許可を取る必要があります。フルアクセスは通らなければならない扉ではありますが、位置情報そのものの扉ではありません。

位置情報を得るために本当に必要なこと

位置情報の関門は、キーボードでも地図でも天気でも配達アプリでもまったく同じです。フルアクセスで飛ばせる部分は一つもありません。

この四つはどれもフルアクセスのスイッチと重なりません。フルアクセスを完全にオンにしたまま、四つのうち一つも起きていないキーボード、という状態は普通にありえます。別の同意の流れに属していて、そちらはそちらで答えないと先に進まないからです。

そもそもキーボードが求める理由が薄い

許可の構造を脇に置いても、多くのキーボードがこれに手を出さない理由は単純です。位置情報を使ってできることが、キーボードの仕事の中にほとんどありません。かな漢字変換の精度は市区町村を知っても上がりませんし、テーマの見え方が緯度経度で変わるわけでもなく、打鍵音はどの時間帯でも同じように鳴ります。使い道のない権限を求めれば、フルアクセスの確認に加えてもう一つ不安を与えるダイアログが増えるだけで、開発側にとっても割の合わない取引になります。

自分で確かめる手順

この点は信用の問題として扱う必要がなく、プライバシーポリシーを正確に読み解く必要もありません。位置情報サービスの一覧が直接答えます。

  1. 設定 App →「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」を開きます。
  2. App の一覧を下まで見ていきます。キーボードは拡張の名前ではなく、それを含むApp の名前で並んでいるのが普通です。
  3. 一覧に見当たらない、または許可しない状態になっているなら、そのAppは位置情報を渡されたことがありません。フルアクセスのスイッチがどうなっていても関係ありません。
  4. 使用中のみ、あるいは常に、と表示されているなら、過去にそのApp自身の確認ダイアログに答えて許可した記録があるということです。

この確認はフルアクセスとまったく無関係に成立します。別の設定から推測しているのではなく、その事実を管理している当の一覧を直接見ているからこそ、答えとして信用できます。

よくある質問

フルアクセスをオンにすると、キーボードに位置情報が渡りますか。

渡りません。フルアクセスが解くのはネットワーク、システムのペーストボード、そしてコンテナAppとの共有ストレージです。位置情報は「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」という別の仕組みで管理され、専用の確認ダイアログと専用のスイッチを持っています。

キーボードが位置情報を取得したことがあるかどうか、どこで分かりますか。

設定 App →「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報サービス」の一覧に、そのキーボードを含むAppがあるかを見てください。一覧にない、または許可しない状態であれば、位置情報を渡したことは一度もありません。フルアクセスの状態は関係しません。

位置情報を求めてくるキーボードがほとんどないのはなぜですか。

入力機能の中に使い道がないからです。変換もテーマも打鍵音も、端末がどこにあっても動作は変わりません。用途のない権限を求めれば不安を与える確認が一つ増えるだけで、利用者にも開発側にも利益がありません。

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