iPhoneで削除キーを押しっぱなしにすると一気に消えるのはなぜか
押しっぱなしの削除キーは一定の速さでは消しません。最初は一文字ずつ、押し続けるほど速くなり、ある地点から先は文字単位をやめて、ひと区切りずつ消し始めます。段階が分かれている理由と、消しすぎたときの戻し方をまとめます。
打ち間違いを消そうと削除キーを押しっぱなしにして、一瞬目を離した隙に、残しておきたかったところまで消えている。キーが暴走したように見えますが、速くなったこと自体は仕様です。iPhoneの削除キーは、押している間ずっと同じ速さで消しているのではありません。段階的に加速していて、その坂のいちばん上では、文字ではなくひと区切りぶんをまとめて持っていきます。
押しっぱなしの削除キーは三段階で動く
一回叩けば一文字。これは昔から変わりません。押し続けた場合は、一つの動作ではなく三つが順に起きます。まず短い間があります。叩いたのか押し続けたいのかを見きわめるための間です。次に一文字ずつの削除が始まり、押し続けるほど速くなります。そしてまだ指が離れていなければ、挙動そのものが変わり、加速の一歩ごとに一文字ではなく、まとまった長さが消えるようになります。長押しした削除キーが「飛んだ」ように感じるのはこの最後の段階で、実際に飛んでいます。もう一瞬の接触が、一文字ではなくひとかたまりを持っていったからです。
なぜ一定の速さにしないのか
一つの速さでは、人が長押しに求める二つのことを同時に満たせません。打ち間違えた一語を消すには寛容さが要ります。最初に間を置いておかないと、少し長めの一回のタップが、残したかった文字まで食べてしまうからです。書き直すと決めた段落を消すには速さが要ります。一文字ずつ消えるのを眺めているくらいなら、打ち直したほうが速いからです。慎重な間から始めて、まとまった単位の削除まで上げていく設計は、一つのキーに両方をやらせるための答えです。
消えすぎはどこから来るか
この坂には目盛りも警告もありません。文字単位からまとまった単位へ切り替わる瞬間に、画面上の合図は何も出ません。だから境目は、越えてしまってからでないと分かりません。防ぎ方は一つだけで、指ではなく文字のほうを見ていることです。ちょうどよいところまで消えた瞬間に指を離す。加速はこちらの判断を待ってくれません。
日本語の文章では境目がさらに読みにくい
英語のように空白で語を区切る文章なら、一気に消えたときも「一語ぶん消えた」と目で追えます。日本語の文章は空白で区切らないので、どこまでがひと区切りなのかが見た目からは分かりません。加速の最終段階でどこまで持っていかれるかを予測しにくいのはこのためで、日本語で長文を扱うときほど、早めに指を離して残りを一回ずつ叩いて詰めるほうが結果的に速くなります。
消しすぎても取り消せる
行き過ぎた長押しは、iPhoneの他の入力ミスと同じ方法で戻せます。テキストの上で三本指を左にスワイプするか、本体を軽く振ると、直前の変更を取り消すかどうかを尋ねられます。この場合の直前の変更は、削除キーが持っていったぶんそのものです。ただし有効なのは、そのあとに何も打っていない場合だけです。空いた場所に書き直してしまう前に、まず手を伸ばしてください。
キーボードによって加速の仕方は違う
削除キーを一回叩いたときの挙動は、どのキーボードでも同じです。どのキーボードが送ったかに関係なく、テキストを一文字削るという同じ編集だからです。押しっぱなしにしたときの加速の曲線は話が別になります。カスタムキーボードは自分の削除キーを自分で描き、長押しをどう計るかも自分で決めています。最初の間の長さ、加速の付き方、そもそもまとまった単位の削除まで行くのかどうか。どれもキーボードごとに違いえます。なぞり入力や長押しの記号メニューと同じで、iOSから配られる共通部品ではなく、それぞれが作るものだからです。
よくある質問
削除キーを押していたら急に一気に消えたのはなぜですか。
押しっぱなしの削除キーは段階的に加速します。短い間があり、一文字ずつの削除が速くなっていき、ある地点から先は一文字ではなくまとまった長さを一度に消します。この最終段階に入ってしまうと、少し離すのが遅れただけで一文字では済まなくなります。
この加速をオフにしたり、遅くしたりできますか。
設定にはありません。長押しにどう反応するかという動作そのものに組み込まれていて、切り替えるスイッチは用意されていません。消えていく文字を見て、足りたところで指を離す以外に制御する手段はありません。
消しすぎたテキストを戻せますか。
そのあとに何も打っていなければ戻せます。テキストの上で三本指を左にスワイプするか、本体を軽く振ると、直前の変更を取り消すかどうかを尋ねられ、削除された内容が戻ります。書き直したあとでは対象が入れ替わってしまうので、気づいた時点ですぐ行ってください。
サードパーティ製キーボードでも同じように加速しますか。
一回叩いたときの一文字削除は同じですが、長押しの加速はキーボードごとに違います。削除キーの長押しをどう扱うかは各キーボードが自分で実装するため、間の長さも加速の付き方も、まとまった単位の削除まで行くかどうかも一律ではありません。
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